高齢者の就業率について

2021年に改正高年齢者雇用安定法が施行され、70歳まで働けるようになりました。元気な高齢者が増えたことで、定年後も何らかの仕事をしたいと考える人は多いようです。2022年は、65歳以上の方の就業率が25.2%で、前年比と比較すると0.1%増えています。

「年を取ってまで働かないといけないのか?」「老後はのんびり好きなことをして暮らしたい」という高齢者がいる一方で、「家にずっといるよりも、社会とつながっていたい」「体が動くうちは働きたい」「仕事が生きがいだ」という方が増えているのも実情です。定年後も仕事を続けることは、マイナス評価というよりも、プラスに捉える人の方が多いようです。とはいえ、高齢者の就業率が高くなっている理由は、必ずしもポジティブなものだけではありません。物価の上昇などで年金だけでは生活が困難になってきているという背景があることも事実です。

若い世代は、どのように考えているのでしょうか?ある保険会社が20代から60代の男女を対象に行った調査では、「あなたは何歳まで働きたいですか?」という質問に対し、およそ18%の人が「70歳以上まで働きたい」と答えています。「65〜69歳」と答えた人も約17%います。合わせると、65歳以上の高齢者になっても働きたい人が全体の約35%を占めています。また、24%の男女が「健康でいる限り」と答えています。医療の進歩や生活環境の改善により健康で長生きする人が増え、70歳どころか、70歳以上になっても働く時代が来るのかもしれません。